About

NEORT++は、クリエイティブコーダー高尾俊介による初の個展「Tiny Sketches」を開催します。 高尾は2015年1月1日から毎日「スケッチ」と呼ばれる素描のような短いコードを書く活動を開始しました。2019年3月、制作したスケッチをTwitterとOpenProcessingを通じて公開を開始し、その活動をデイリーコーディングと呼ぶようになりました。高尾のデイリーコーディングは個人的な活動として出発した後、公開されたコードやグラフィックを介した人々との関わりを通じて活動の目的や意義が大きく変化していきました。当初の主な目的であった個人的な鍛錬から、スケッチへ寄せられるコメントやコードの参照・改変といった交流が言語を越えて日常的に繰り返される過程で、次第に高尾は自らのコードの中に他者のアイデアや技法が混じり合うコモンズ(共有財)としての性質を見出すようになります。時を同じくして高尾は、身の回りの生活や地域や風土に根ざす文化的な慣習を再認識し、ディスプレイのこちら側と向こう側とをコードと紐付けるような私/詩的なコードによる表現の可能性に着目するようになります。2021年8月に発表して世界的な注目を集めたNFTアートプロジェクト「Generativemasks」は、デイリーコーディングの実践と変容における一つの結実でもありました。 機能性や合目的性が期待されるソフトウェア開発や高度なアルゴリズムやコンピュテーション(計算)によって評価されるジェネラティブアートの主流から逸れた、オルタナティブで開かれたコードによる表現の在り方を探求する高尾のデイリーコーディングは、現在高尾と活動に共感するアーティストによって日々の営みのようにSNS上で続けられています。本展覧会「Tiny Sketches」では、高尾の約1,500を越えて連なるデイリーコーディングから約200点のスケッチを厳選しプリント作品として展示します。また会期中、デイリーコーディングから派生したNFTアート作品を発表します。 ささやかでありながら、詩歌のように自由闊達な高尾のコードによる表現と活動を紹介する展示を、ぜひご高覧ください。

240 Daily Coding Sketches

2019年3月から始めたデイリーコーディングによって生まれた1,500以上の作品の中から、高尾がセレクトした240点をプリントで展示いたします。

With Community

Daily Coding with Community Artists

高尾と同様にデイリーコーディングを行うアーティストによる作品群です。

View detail

Daily Coding Timeline

展示の盛り上がりは実空間だけではありません。 #dailycodingをつけたツイートが展示空間のディスプレイに表示されていきます。 高尾と一緒にはじめよう、#dailycoding!!

NFT

本展示のために高尾が新たに制作した計240エディションをNFTとして販売。Mint可能作品は毎週更新予定。

Event

展示期間中は様々なイベントを実施します。
5.13 (Fri) 18:00 - 21:00 JST
オープニングレセプション
どなたでもご参加いただけます。 場所:NEORT++
5.13 (Fri) 19:00 - 20:00 JST
オープニングトーク
高尾俊介 / NIINOMI
YouTube
5.21 (Sat) 19:00 - 21:00 JST
「NFT, コーディングの観点から考えるメディア・アート」
久保田晃弘 / 畠中実 / 高尾俊介 / NIINOMI
YouTube
久保田晃弘

久保田晃弘

多摩美術大学

多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コース教授。「ARTSATプロジェクト」の成果で、平成27年度(第66回)芸術選奨文部科学大臣賞(メディア芸術部門)を受賞。近著に『遙かなる他者のためのデザイン―久保田晃弘の思索と実装』(BNN新社/2017)、『メディアアート原論』(フィルムアート社/畠中実と共編著/2018)『ニュー・ダーク・エイジ』(NTT出版/監訳/2018)、『音と耳から考える─歴史・身体・テクノロジー(細川周平編著)』(アルテスパブリッシング/共著/2021) などがある。
畠中実

畠中実

NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] 主任学芸員

1996年の開館準備よりICCに携わる。主な企画には「サウンド・アート──音というメディア」(2000年)、「サウンディング・スペース」(2003年)、「サイレント・ダイアローグ」(2007年)、「みえないちから」(2010年)、「坂本龍一 with 高谷史郎|設置音楽2 IS YOUR TIME」(2017年)など。ダムタイプ、、ローリー・アンダーソン、ジョン・ウッド&ポール・ハリソンといった作家の個展企画も行なっている。おもな編著書に、『現代アート10講』(田中正之編、武蔵野美術大学出版局、2017年)、『メディア・アート原論』(久保田晃弘との共編著、フィルムアート社、2018年)
5.28 (Sat) 19:00 - 21:00 JST
「3人それぞれのつづけること ~スープとコードとアニメーション~」
有賀薫(ありが かおる) / 岡崎智弘 / 高尾俊介 / NIINOMI
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有賀薫(ありが かおる)

有賀薫(ありが かおる)

スープ作家

約10年間3500日以上、毎日作り続けているスープを土台に、シンプルで作りやすいスープのレシピと暮らしの考え方を各種メディアで発信中。cakes連載『スープ・レッスン』ほか、雑誌・ウェブメディアの連載多数。 著書に『スープ・レッスン1.2』(プレジデント社)、『朝10分でできる スープ弁当』(マガジンハウス・2020年レシピ本大賞入賞)、『スープかけごはんでいいんじゃない?』(ライツ社)、『有賀薫の豚汁レボリューション』(家の光協会)、『こうして私は料理が得意になってしまった』(大和書房)。
岡崎智弘

岡崎智弘

グラフィックデザイナー/デザイナー

1981年生まれ。東京造形大学デザイン学科卒業。2011年よりデザインスタジオSWIMMING設立。グラフィックデザインの思考を基軸に、アイデンティティ/印刷物/映像/展覧会など視覚伝達を中心とした領域を遊動しながら、文化と経済の両輪でデザインの仕事に取り組む。「デザインの仕事は、いままで自分が知らなかった世界や事象と向き合う機会となることと、人や社会と関係する行為となること、あたらしい世界の捉え方や構造を観察し組み立てることができる可能性に、大きな魅力を感じています。同業異業問わず協働する事も楽しみのひとつです。」著書に「デザインあ 解散の解/ 解散の散(ポプラ社)」。多摩美術大学情報デザイン学科非常勤講師。おもな受賞歴に「JAGDA新人賞2019」「東京TDC賞」など。
5.29 (Sun) 19:00 - 21:00 JST
「高尾俊介を探検する ~コモンズ、コミュニティ、ライフ~」
四方幸子(しかた ゆきこ) / 高尾俊介 / NIINOMI
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四方幸子(しかた ゆきこ)

Photo: 新津保建秀

四方幸子(しかた ゆきこ)

キュレーター/批評家

キュレーター/批評家。 美術評論家連盟会長、「対話と創造の森」アーティスティックディレクター。多摩美術大学・東京造形大学客員教授、武蔵野美術大学・情報科学芸術大学院大学(IAMAS)・國學院大学大学院非常勤講師。「情報フロー」というアプローチから諸領域を横断する活動を展開。1990年代よりキヤノン・アートラボ(1990-2001)、森美術館(2002-04)、NTTインターコミュニケーション・センター[ICC](2004-10)と並行し、インディペンデントで先進的な展覧会やプロジェクトを多く実現。近年の仕事に札幌国際芸術祭2014(アソシエイトキュレーター)、茨城県北芸術祭2016(キュレーター)など。2020年の仕事に美術評論家連盟2020シンポジウム(実行委員長)、MMFS2020(ディレクター)、「ForkingPiraGene」(共同キュレーター、C-Lab台北)、2021年にフォーラム「想像力としての<資本>」(企画&モデレーション、京都府)、「EIR(エナジー・イン・ルーラル)」(共同キュレーター、国際芸術センター青森+Liminaria、継続中)、フォーラム「精神としてのエネルギー|石・水・森・人」(企画&モデレーション、一社ダイアローグプレイス)など。国内外の審査員を歴任。共著多数。2021年よりHILLS LIFE(Web)に「Ecosophic Future」を連載中。yukikoshikata.com
6.4 (Sat) 9:00 - 11:00 JST
「Generative Art in the Blockchain Era」
Alexis André, Ph.D. / 高尾俊介 / NIINOMI
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Alexis André, Ph.D.

Alexis André, Ph.D.

Artist, Designer and Researcher

Alexis André is an artist, researcher and designer aiming at redefining entertainment. In this golden age of computation and data overflow, why is our entertainment still designed to be consumed in a passive way? A few media are offering interactive experiences, but none of them are designed specifically for you. Alexis is working towards a future where you could enjoy unique experiences that were tailored to your preferences, where the power of generative systems is leveraged to offer individually custom-created pieces. As a first implementation of this concept, he created the robot toy platform “toio” that gathered various design awards (iF Design, reddot, Good Design…). His generative art pieces have been showcased all around the world (Tokyo, Art Basel Miami, COP26 in Glasgow…) and in auction at Sotheby’s and Christie’s.
6.4 (Sat) 12:00 - 14:00 JST
「NFTを生かした新しい公益の形」
池澤 あやか / 水野祐 / 高瀬俊明 / 高尾俊介
YouTube
池澤 あやか

池澤 あやか

タレント、ソフトウェアエンジニア

1991年7月28日 大分県に生まれ、東京都で育つ。慶應義塾大学SFC環境情報学部卒業。 2006年、第6回東宝シンデレラで審査員特別賞を受賞し、芸能活動を開始。現在は、情報番組やバラエティ番組への出演やさまざまなメディア媒体への寄稿を行うほか、ソフトウェアエンジニアとしてアプリケーションの開発に携わっている。 著書に『小学生から楽しむ Rubyプログラミング』(日経BP社)、『アイデアを実現させる最高のツール プログラミングをはじめよう』(大和書房)がある。
水野祐

水野祐

法律家

弁護士(シティライツ法律事務所)。九州大学GIC客員教授。Creative Commons Japan理事。Arts and Law理事。グッドデザイン賞審査員。note株式会社などの社外役員。テック、クリエイティブ、都市・地域活性化分野のスタートアップから大企業、公的機関まで、新規事業、経営戦略等に関するハンズオンのリーガルサービスを提供している。著作に『法のデザイン −創造性とイノベーションは法によって加速する』、共著に『オープンデザイン参加と共創から生まれる「つくりかたの未来」』など。 Twitter : @TasukuMizuno
高瀬俊明

高瀬俊明

株式会社TART 代表

2016年からブロックチェーンを活用した事業開発を開始。2019年にTARTを創業し、Social Token発行支援や、コンテンツ産業におけるNFT活用支援を行う。現在はアーティスト向けにNFTの発行・運用支援を行なっている。代表的なNFTアートにGenerativemasksがある。
6.8 (Wed) 21:00 - 23:00 JST
Daily Coding Community Talk
高尾俊介 / NIINOMI
「Daily Coding with Community Artists」として展示に作品提供いただいたアーティストの方々とゆるくお話をしていきます。 可児 亘 / えいいち / 晏 舒揚(アン ジョヨウ)/ ykxotkx / 朝は水 / Takashi Tanaka / 真鍋友則 / @reona396 / 広岡ジョーキ / 池田 亮 / ねじおさん / センバク / kusakari / セオ・ヒョジョン / マリエ / Almina
Twitter Space

Exhibition Info

2022年4月、東京馬喰町にデジタルアート専門の展示スペース「NEORT++」がオープンいたしました。

Tiny Sketches

期間
2022.05.13 - 2022.06.12
開館時間
14:00 - 19:00
休館日
月, 火, 祝日
会場
NEORT++
住所
東京都中央区日本橋馬喰町 2-2-14 maruka 3F

Artist

  • 高尾俊介

    高尾俊介

    クリエイティブコーダー

    1981年熊本県出身。甲南女子大学文学部メディア表現学科講師。2011年SNS上でIT用語と駄洒落による言葉遊びを競う「#takawo杯IT駄洒落コンテスト」を個人主催する。2019年、プログラミングを日々の生活や来歴、風土や固有の文化と結びつけるための活動としてデイリーコーディングを提唱、現在も実践している。 2021年、NFTアートプロジェクト「Generativemasks」を発表、発売から2時間あまりで1万個完売するなど話題となった。Processing Community Japan所属。一般財団法人ジェネラティブアート振興財団代表理事。

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